2009年8月25日 (火)

秒速5センチメートル。

昨夕の豪雨のおかげでしょうか。
今日は、とてもすごしやすい気温です。
『このまま残暑がないまま秋へ突入か』
昨日の天気予報の言葉。

今朝からここちよく蝉の鳴き声を聞きながら、なにもない休日をぼーっと過ごして。
ここちよい暑さの中で聞く蝉の鳴き声は、いつもより聞き易い。
夜は、かみさんが出演する舞台を観に行くので、それまで、なにをやるでもなくのんびりタイム。
ハードディスクレコーダーの中に入っているテレビ番組を整理しつつ見つつ。

思えば、この夏、わたしのハードディスクの空き容量も100MBを切った模様。
ちょっと整理しなくてはいけないなあ、と思いながら、リモコンを操作していました。
映画…オペラ…芝居…語学番組…こないだのBSのガンダム特集…。
ふと。
気になるタイトル。

『秒速5センチメートル』。

これ、なんだっけ。
ほんの1時間足らずのレコードだったので、ちょっと見てみました。
何の事前予告も、知識も、アニメーションだという情報も持っていなかったので、ついつい魅入ってしまい。
ついついいろいろと思い出してしまったりしたのでした。

これ、秀作だと思います。
2年くらい前のアニメーション映画だったみたい。
中身を言ってしまえば、とても単純な恋愛作品。
けれど、緻密な情景表現で登場人物たちの心情をうまく描いている。
アニメらしい表現はいっさいないアニメ。
でも、絵だからこそ、恋愛という、文字で存在していても、目には見えないものを描くことができるのかな?
山崎まさよしさんの、『One more time,One more chance』が挿入曲になっているのだけど、これがまた見事に画面に溶けこんでいてステキです。

こういう作品を見ていると、いかに自分の心がこれまでの時間の中で変化してきたかが分かるし、
同時に、もう戻れないのだなという、ある種の憧憬…焦燥感…のようなものがわきあがってきます。
いや、戻れない…ではないですね。
これは、蓄積された思い出が発する生きた証でしょうね。
そういったいろいろな思いが複雑に入り組んで、人間は常に成長し続けるんだと思います。

『あ〜、ステキな恋愛ものを見たな〜』
と思う反面、
『この男、単なる優柔不断でないの?』
と思ってしまう、この二つの考え方が戦いをする頭の中がその証。
それも、世の生業、生業。

ま、これはこれでいいのかも。

さて、かみさんの勇姿を観に行きますかね。

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2007年9月24日 (月)

エヴァンゲリオン。

かみさんが、4泊のツアーにでていってしまいました。
というわけで、ヒマつぶし。エヴァづくしでした。

え、遅れているって? それは失礼いたしました。実は、リアルタイムで見てはいたんですが中身を忘れてしまっていて。
しかも、DVD版はちょっと違うんですよね。

午前中にかみさんを事務所まで送ったあと、エヴァンゲリオン本編後半からラストを見まくり、劇場版も見まくりまして。

この物語、奥が深いですねえ。
しかも、関連サイトをのぞいたりすると、フロイトやらアインシュタインやらがでてきて。とくに、ネルフの赤木さん以下のかたがたがエヴァの戦闘時に発する専門用語群。
調べると、心理学やら精神分析まででてくる。わたしのあさはかな知識じゃ、『あのラストはなんじゃ?』と首をかしげてしまうけれど、そういったサイトで理論的な解析を読んでしまうと、単純なわたしのことですから『なるほどね〜、それで気持ち悪いのか』などと、結果、納得してしまうのです。

謎解きのおもしろさですね。
それに、今の世を風刺しているし、こういったメディア独特の『先見性』もある。不思議なもんです。
でも、見ててツライシーンもあるなあ。特に、フラッシュバックシーンなんて、視覚効果は特につらくはないけれど流れる絵と情報量に疲れてしまう。
クラシックを使ったり、コラージュやフラッシュバック、サブタイトルなど、効果的あるいは実験的な試みは面白いですね。イタリアや東欧のシュルレアリスム映画系に通じるところもある。エンディングの絵は、ビルエヴァンスの『Undercurrent』のジャケットみたいでオシャレだし。あれ、毎回歌ってる人が違うんですな。

現在やってる劇場版は、まだ観ていません。
観に行ってみるかな。せっかく興味持ったんだし。

それにしてもこれだけ見続けたら、なんだか、どっぷりLCLにつかっているような気分ですな〜。

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2006年10月15日 (日)

カムイ伝

止まりません!
数年前に全巻購入、あっという間に読破して以来、引っ越し段ボールの中に眠っていたのを起こしてしまったのが運のツキ、ひと巻読み終わるとまた次へと手を伸ばす有様、放っておくと徹夜してでも読み続けそうです。
最初は、カムイは忍者で、かれを中心にした物語かなあと思っていたのですが、ところがところが、実はこの作品はそれだけではない、江戸徳川の封建社会をあますところなくドラマ仕立てにした、といったもので。思わぬ展開についつい時間を忘れてはまり込んでしまいます。百姓、武士を始め商人、エタ、ヒニン、勿論忍者や剣客も登場し、皆が皆この世界の主人公のようにヒロイズムに満ちあふれていて魅力的です。章の終わりや注釈としてはいる文章がまたいい。ただのナレーションや、言葉の解釈だけではなく作家本人の解釈や考え方も描かれているんです、柳生博さんにぜひやって欲しいですねえ。
個人的には剣客ものが好きなものですから、笹一角や水無月右近が好きですが、シブメと思われるかもしれませんが横目が好きだったりもします。勿論ナナや苔丸も魅力的です。
あいだあいだにオーバーラップするかのごとくはいる動物たちの生き様もまた良いですねえ。動物の描き方がしっかりしてますし、動きもあってリアルです。よくある動物ものは瞳にあまりに感情を描きすぎて動物に感情があるかのごとく描いていますけれどこの作品は違う。野に生きるものたちの宿命というものを冷静に書いてあると思います。

カムイ伝全集―決定版 (第1部1)
今読んでいる部分は、シナドのトエラの部分。このキャラクターはカムイの兄弟弟子で、この部分しか登場してないんですが、結構好きなキャラクターです。
昔、学研の『忍者のひみつ』にハマっていた方、このマンガはおすすめです。
ぜひご一読を!

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