ジョディと子鹿のフラッグと。
先日、渋谷の児童会館にて。
劇団むすび座さんの公演です。人形劇場所でいったら西の横綱ですな。愛知県の劇団さんです。
日曜日は、タダで観られるんですよ。すこし列ばないといけませんが。
その日の作品は、わたしもおせわになっている演出家が演出を手がけておられるという関連もあって。
予想通り、ちっちゃいコたちの列にまじって、知ってる顔がちらほら。
役者顔ですからねえみんな。
目が合って、かるい会釈。
さて、舞台作品の方ですが。
元の題名は『子鹿物語』といいます。
アメリカの作家マージョリー・キナン・ローリングスというかたの物語だそう。
作品の名前は知っていましたが、実は内容はあんまり知りませんでした。有名なようです。
舞台はアメリカ。開拓時代でしょうか。それこそ『大草原の小さな家』のような家族の絆、『ロッキーを越えて』での自然との共生みたいなものがテーマのようです。自然や動物が大好きな少年ジョディが主人公。父親と狩りに出かけたり、母親の仕事をしっかり手伝ったりと、たいへん真面目な少年。父親が撃ち殺した(これにもちゃんとした理由があるのですが)親鹿の子どもを、かれはひきとり、家で飼い始めるのですが、成長するにつれて野生を取り戻し、作物を荒らしたりし始めます。開拓時代の苦しい生活の中、家族はやむなく子鹿を撃ち殺します。
台詞の中に、『責任』ということばがでてきます。
子鹿を飼うということへの『責任』です。ジョディは父親に、『必ず迷惑をかけない』と約束します。が、結局野生化は止められなかった。
かたや父親は、子鹿が大きくなるにつれて野生を育み始め、手をつけられなくなることを知っていたとは思います。でもそこに、自分を救うためにやむなく親鹿を撃ち殺してしまった『責任』というのも存在する。
『飼う(飼いならす)』と、『責任』といえば、内藤濯さん訳の『星の王子さま』にもありましたな。
遠からず、同じことを言ってるのかしら。
ラスト近く、子鹿を失ってしまったジョディの心の葛藤が、さまざまな道具で物理化される。
ここも、むすび座さんならではですな。
ちいちゃなコたちに分かるかな〜と思って、まわりをそれとなく見回すと、
じっと舞台をみつめています。ほ〜、分かるんだね、と思いました。
たいへん、原作に興味を惹かれました。
かみさんは、NHKのアニメで観てた、とても感動したと言っておりまして。
さっそく、楽天で注文です。
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コメント
ぜひぜひ子鹿物語読んで下さい!
絶対姐さん泣きます。。。
投稿: yone | 2008年3月24日 (月) 午後 11時19分
ず~と、書き込みがなかったので・・・訪問をやめていましたが、4月2日~14日、ウニマ大会・国際人形劇フェスをのぞきにオーストラリアのパースへ出かけるので、取りあえずお邪魔したら・・・ワー いっぱいだ!
「子鹿物語」は黒白のアメリカ映画を観ました。ワンワン オイオイ大泣きしました。なので「むすび座」の人形劇は「悟空誕生」「西遊記」と同じ演出家なので、観たいと思いつつも・・・人形劇で泣きたくないなぁ~です。
では、ブラッドショウの影絵を観てきます。ワークショップは知らせを受けたときは完売でした。
投稿: さくま@夢屋 | 2008年3月27日 (木) 午前 11時54分
yoneちゃん、さっそく読んでます。
少年少女系の文庫本だから、字が大きくて読みやすいわ〜。
投稿: しゅう | 2008年3月31日 (月) 午後 01時08分
さくまさん。
ブラッドショーですか!いいな〜。10年以上前にプーク人形劇場で見て以来見ていません。スーパーカンガルーとかですよね。
あの方、いまおいくつでいらっしゃるんですかね?
また見てみたいっす!
投稿: しゅう | 2008年3月31日 (月) 午後 01時11分